第6回 全道研修会in室蘭 詳細

2017.09.08 UP

 大会長挨拶   第6回 全道研修会in室蘭

20170908-1この度、この第6回となる全道研修会を室蘭市で開催する運びとなりました。作業療法士の働く職域は年々広がりを見せております.医療機関はもとより,福祉,教育,行政の場に作業療法士が顔を見せる機会は増えているようです.職名が広がる一方で「何をやるのかわからない」という声をいまだに多く聞きます.それは必ずしも外部からの声ばかりでなく若手の作業療法士自身からのものであることもしばしばです.作業療法のidentityはここにあると勇ましく話をまとめられればこの上ないことなのでしょうが,なかなか容易なことではありません.

大会テーマは「暮らしのかたち,作業のかたち.」


原点に戻ってまずは様々な作業療法の形,作業療法の現場を見てみましょう.そんな思いでテーマを決めました.地域包括ケアシステムの構築が叫ばれながらも多くの会員は医療機関で就労しています.また病院は必ずしも地域の対語になるものではなく地域資源の一環でもあります.こうした理解を深めるのに思いの熱い講師の先生方々をお招きします.
秋の室蘭は日増しに寒さが募る一方で晴天の日が多いという特徴があります.そんな室蘭で熱い討議を交わし,日々の刺激にしていただけたら,と考えています.
お誘いあわせの上,ふるってご参加ください.

第6回 全道研修会
大会長 山本 英貴(社会医療法人母恋 日鋼記念病院)

 道外講師より①

CVA回復期に私が受けた作業療法 ~心理社会的援助である本来的なRehabilitationとは?~

  1. 脳内出血と作業療法体験  
    私は、40歳の冬、会議中に脳内出血を発症しました。私の受けた作業療法は最高でした。私の意味ある作業のパスタつくりをOTルームのキッチンで。リハビリテーションは機能面以外に生活面、精神面、そして人の存在を支えるものでした。
  2. まずは患者理解
    人はとても弱い生き物だと思います。右半身が動かなくなったことで、適正に思考や判断ができなくなります。人の優しさも入ってきません。そんな時、OTさんは、心に寄り添い、私の世界観にそっと入ってきてくれました。そして、痛みをわかってくれました。 まず、OTさんが行うべきことは、「患者理解」なのかもしれません。
  3. デイサービスけやき通りでの作業療法実践  
    退院後、地域で作業療法を探しました。地域には、作業療法はありませんでした。だから法人を設立し、デイサービスを開設し、作業療法を提供し始めました。作業療法により取り戻せた高齢者や障がい者の笑顔は、やはり、最高でした。
  4. 心理社会的援助メソッドについて
    発症後11年が経過し、「NPO法人学びあい」を設立しました。その理事でもあるOT小林幸治氏の「CVAのための心理社会的援助メソッド」。これは、作業療法の本質を捉えた質の高いメソッドです。OTさんがご自分の作業療法を振り返り、プロの療法士として、成長をなすためその目的のチェックシートを使って、「作業療法とは何か?」を皆さんと共有したいです。

    今研修において、作業療法の本質を、障がい体験者かつ作業療法研究者の葉山と一緒に考えてみませんか?

    20170908-2

    発症10年後のオーストラリア OutBackの旅風景

    葉山靖明
    株式会社 ケアプラネッツ ケアプラネッツ 代表取締役
    デイサービスけやき通り 代表
    社会福祉法人 夢のみずうみ村 役員
    医療福祉教育(大学,法人等) 講師
    九州健康福祉大学・和白リハビリテーション学院等 非常勤講師
    NPO法人「学びあい」 副理事長
    人間科学修士

     

 道外講師より②

病院から生活へ繋げる作業療法のかたち

1965年に理学療法士及び作業療法士法が制定され50年以上の月日が経過しました。この間、作業療法士という職種が多くの先輩方の御尽力により多職種や国民の中に認知されるようになりました。しかし、病院ではたらく作業療法士の中には作業療法士としてのアイデンティティーを見失ってしまう方や、医療保険制度という限られた枠の中で十分に力を発揮することができずに悩み苦しんでいる方も存在しているのが実状であると思います。
そこで今回は、私立の急性期病院で私自身が理想とする作業療法やリハビリテーションを提供するための組織や仕組みをどのように構築してきたか、また兼務先であるデイサービス(通所介護)での取り組みと成果を紹介し、病院から生活へ繋げる作業療法のかたちと対応について共に考える機会としたいと考えています。

20170908-3村山幸照
社会医療法人財団慈泉会相澤病院(長野県)
リハセラピスト部門 部長代行
認定作業療法士・病院経営管理士

 開催概要

  • 名  称:北海道作業療法士会 第6回全道研修会
  • 会  期:2017年10月28日(土)
  • 会  場:室蘭市市民会館 北海道室蘭市輪西町2丁目5−1 TEL:0143‐44‐1113
  • 参加者数:約250名
  • 大 会 長 : 山本 英貴 (日鋼記念病院 認定作業療法士)
  • 運営委員長:木賊 弘明 (苫小牧日翔病院 認定作業療法士)
  • 総務部長:田宮 高道 (大川原脳神経外科病院 作業療法士)
  • テ ー マ:暮しのかたち、作業のかたち ~見つけようたくさんの作業療法~
  • お申し込み:こちらよりお申し込み下さい ※申し込み締切:10月26日(木)
  • 全道研修会ポスターはこちらから

 プログラム

2017年10月28日(土)

  • 12:00~13:00  参加受付
  • 13:00~13:10  開会宣言 挨拶
  • 13:15~14:15  講演①
  • 14:20~15:20  講演②
  • 15:20~15:30  休憩
  • 15:30~17:00  講演③
  • 17:10~17:50  講演者への質疑応答
  • 17:50~18:00  閉会宣言 挨拶

プログラム内容

講演①大学病院における作業療法のかたち
 講演者 角井 俊幸 氏(旭川医科大学病院)

講演②  病院から生活へ繋げる作業療法のかたち
 講演者  村山 幸照 氏(社会医療法人財団 慈泉会 相澤病院)

講演③  暮らしの中での作業療法のかたち
 講演者  葉山 靖明 氏(株式会社ケアプラネッツ)

 アクセス

  • 室蘭市市民会館
    〒050-0085 北海道室蘭市輪西町2-5-1 TEL:0143-44-1113 FAX:0143-44-1173
  • 所要時間
    JR輪西駅から徒歩10分
    JR輪西駅からタクシーで約3分
    JR東室蘭駅からタクシーで約10分
    道南バス停留所「新日鐵住金正門前」から徒歩5分
    札幌より車で約1時間40分(札幌南IC→登別室蘭IC経由)
    新千歳空港より車で約1時間10分(千歳IC→登別室蘭IC経由)

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